祥子さん、お久しぶり、メイルを拝見したわ。まだ、かの英語教師とおつきあいしていらっしゃるのですって。彼が、近い将来オーストラリアにひとりで帰ることを匂わせてるにもかかわわらず。あいかわらず、この関係続けていていいのかなあと思いつつ。
お互い、次の方が現れないということかしら。
半年以上もおつきあいして、さらにもう半年もつきあってしまったら、祥子さんが執着してしまうかも。
これは、いつかダメになる関係よ。次の方を、そろそろ探してはいかがかしら。
といっても、恋愛相談と恋愛アドバイスは、何の役にもたたない、っていうのが私の持論だけれど。
年中、恋愛のお話をしていてなんだけれど。恋の話は、話すだけで整理ができ、聞いてもらうだけでヒーリング効果があるというもの。
そして、相談するようになったら、その恋はもう一筋縄ではいかなくて、つまり、いつかダメになる恋。(長続きする恋をしている人は、相談することなんてないものよ!) でも、恋してる方は、自分で相談しておいて、冷静な結局アドバイスなんてきかないから!
だから、今日はアドバイスはこれくらいにして、わたしのことを少しお話しするわ。
最初につきあった、外国人、アメリカ人の英会話学校教師のこと。
10数年も前で、私は二十代半ば、彼は三十代後半。1年つきあって、1年オン&オフの関係をつづけて、本当に別れた時、わたしはものすごくものすごく怒ったけれど、今では、かわいそうな人だったなと、思うの。
男の人は、外では強がっていて、でも本当は弱くて、親しい女の人にだけ弱みを見せる。私は、男の人とつきあうといつもそう感じて、この人はかわいそうだな、と思う。いろいろあって、けんか別れしあらい、ふられたりしても、後でたいてい、ああ、あの人はかわいそうだったなあ、と思うの。
アメリカ西海岸の郊外の街で生まれ育ったその人は、背が高くてとてもハンサムでやさしい人でした。だから外見のいい欧米人が好きな日本人女性にはとてももてて、若くてかわいい女性や、頭のいい女性と、いつもつきあっていたわ。日本のバブルの終わりのころに日本に来て、大学はでていたからステイタスのある有名英会話学校で教えていて、わるくない給料をもらっていた。でも、わたしと付き合い始めたのは、バブルがはじけてからで、「バブル真っ盛りころは、仕事(レッスン)がたくさんあって、どんどん稼げたから、知り合いの教師なんて、2、3年働いて、アメリカに帰って家を建てた」なんてよく言ってた。レベルの高くない大学出身の、ほとんどの生徒より知的でない外国人を、大学出のネイティブというだけで採用して、そんなに給料を払うこと自体、日本の英会話学校はおかしかったし、バブルというのもおかしなものだったわ。知的な英語は知的な人からしか学べないのだから。
つまり彼は、自分が望むほどの知性や才能がない、それで自分の仕事や社会的地位に満足できない。多くの男の人が程度の差こそあれ抱えている悩みをかかえ、それで、職を転々として、日本で一稼ぎしたいと何年か働き、そして30代後半になってしまい、これからどうしようと、早めのミッドライフクライシス、中年の危機を迎えていたのね。
今、40代になった私には、その気持ちがとてもよくわかるけれど、当時の若い私にはわかってあげられなかった。
当然、彼は自分の人生のことで頭がいっぱいで、新たなる責任を追う(日本女性と真剣につきあって、結婚して、アメリカに帰って養うとか)余裕もつもりも全然なかったのね。それで、当然、つきあう人と深入りしなかった。私は、それを卑怯にかんじたけれど、また彼の表現のしかたは適切でなかったのだけれど、彼のことがもっとわかっていたら、どうしたのでしょうね。
そう、執着せずに、もっと早く手放したのではなかったかしら。
火にかけていたシチューがそろそろできる頃だわ、祥子さん、また、ご連絡するわ。
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