梨香さん、メイル拝見しました。
同じ会社のアメリカの男性と2年もおつきあいしているのに、彼が結婚に踏み切れないのですって。
それは悩んでしまうわね、29歳で、結婚したいお年頃の梨香さんとしては。
梨香さんは、留学経験もあるし、外資系の会社で数年働いていて、欧米の男性のことは、比較的理解なさっているほうよね。でも彼に、
「結婚は一度失敗してるから、好きでもふみきれない。コミットメントできないのが僕の問題」
と言われると、混乱してしまうかもしれないわね。これは、欧米の男性にはとても多いケースだけれど、日本人の男性でもこういう方はけっこういるわ。まあ、日本人の女性でも、2回くらい離婚すると、三回目は籍をいれずパートナーでいよう、と思うみたいね。
でも、やはり日本はまだまだ、きちんと結婚しなくてはいけない、という価値観があるし、とくに籍を入れていないと男性が無責任だと見られることが多いでしょう。でも、フランスなんかでは、もう誰も結婚を信じてない感じね、パートナーであればいいというのが普通の感覚だし、多くの欧米の国では、結婚をしないでライフパートナーとして一緒に生活していくという方法もあり、くらいの感覚になっているわね。
それに、離婚も多いから、結婚生活や離婚で傷つき、もう結婚という形をとるのは怖い、あるいはもう結婚という形はとりたくない、という男性の数が本当に多い。
そして、英語圏の男性がよく口にするcommitment/コミットメントという言葉。恋愛関係のみならず、いろんな状況で使うけれど、きちんと決めて、責任をもって次の段階に進む、とでもいうのかしら。結婚に関してなら、好きで付き合いは続けたいけれど、この人と人生をと共にしようと決意し、結婚という社会的にも責任ある段階に進む、ということかしら。彼らは、なんとなく、進んだりしないの。恋愛関係でも、何でも、自分で覚悟を決め、責任をもって、次の段階に進む。だから次の段階にすすむことを恐がりもするし、進んだら責任をもってベストを尽くそうとする。なんとなく進んでしまって、いい関係でいようと努力しないとか、ぜんぜんいい彼じゃない、いい夫じゃないってことは、比較的少ないと思う。
彼は、結婚で傷ついているし、結婚したらいい関係をもち、いい夫でいようという責任感があるからこそ、恐れているのね。そして、文化的、社会的な背景から、結婚へのプレッシャーも少ないから、できれば結婚という形をとりたくないと思っているでしょう。それがどれくらいか、いつまでかはわからないけれど。
それを理解したうえで、梨香さんの本当の望むものをかんがえてみて。
また、ランチでもしながらゆっくりお話したいわね。
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