玲奈さん、先日お電話で伺った件、あの時はよくお話できなかったので、メイルさせていただくわ。
日本に出張中のハンサムなエリートバンカーと知り合って、出張のたびにデートをしていらっしゃるということだったわね。理想のタイプで結婚したーい!っておっしゃっていたけれど、
はっきり言って、それはダメ、おやめなさい。
出張中の男は、まじめな人でも遊びたがるもの。そして最初から遠距離ではじまった遠距離恋愛は、男がどんどん勝手に関係をすすめてしまうようなものでないかぎり、成就しないものであること。
出張中の男性は、国を離れて解放的な気持ちになっているし、文化や人種の違う国に来て、そこの女性にエキゾチックな魅力を感じてデートしたいとか、アフェアを持ちたい、つまり寝たいということも多いでしょう。そして、男の方は、軽い半端な関係というのが大好きだから、この女性に魅かれるけれど、出張中なんだから、つきあったりなんて無理でしょう、って言う理屈。つきあうのが無理だから、ものすごく気軽に楽しく声をかけてアプローチしてくる。女性は、深い関係が好きだから、出張中なのに誘ってくるなんて、海を挟んだ運命の恋のはじまりかも!って思ってしまうっていう理屈。
ごく稀に、男のタイミングや性格や、相性なんかで、男のほうがこの関係をちゃんとすすめたいと思うケースがあるけれど、その場合、男の人というのはシンプルなものだから、遠距離で不安定な時こそどんどん勝手に関係をすすめてくるもの。そうでなければ、彼は、遠距離、出張中という障害を、軽い関係しか結べないエクスキューズとして楽しんでいるのです。
玲奈さん、外国の方が好きとか、外国の方と結婚したいとか思うのは悪いことではないわよね。昔は、ガイセン(外国人専門)などと言われて、デブせん(デブ専門の好みの方)並みにバカにもされたものだけれど、そもそもデブの方が好きというのは悪いことではなく、どちらかというといいことだし、外国人の方が好きというのも好みの問題であって、しかも、今や珍しいことでもなんでもないしね。だけれど、外国の方とつきあうのは、楽しいこともたくさんあるぶん、難しいことも多いといえるわね。
ガイセン道は、イバラの道よ。
覚悟なさって。そのいろんな種類のたいへんなことがある、イバラの道の、落とし穴のひとつが出張中の男。彼が、毎日電話してきて、出張以外でも最大限の時間を裂いて頻繁に会いにくるようになって初めて、つきあうことを考えてもいいけれど。
今のところ彼は、半端な関係を楽しんでるだけ、そしてそれは変わることはないでしょう。
恋してる玲奈さんに、ちょっと厳しいことを言い過ぎたかしら。でも、玲奈さんは、きれいで頭もいいい。デートするくらいの外国人なら、出張中の男じゃなくたって、日本にたくさんいるわ。
とりいそぎ。またご連絡しますね。
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。